2018.01.18

よちよち歩きと大腰筋

さて、今回はスタッフからの投稿です。今回は人間が人間たる所以である、歩行のお話です。以下読んでいただければと思います。

******************************************************************************************************

よちよち歩き

村上春樹のエッセイ集の中にイタリアの山村の特徴的な歩行の記事があります。足が曲がったよちよち歩きで、世界中どこにいてもすぐ見分けられるそうです。

高度経済国の日本人はどうでしょうか、私は日々のリハビリテーション業務の中で前かがみ姿勢で小股歩き、それに伴う体の変形などを数多く目にしています。

そんな時、私は大腰筋にこだわっています。これは姿勢や歩行に関係が深くて胸椎から大腿骨に至る太くて長い筋肉ですが体の深層にあるために、臍の付近でしか状態の確認ができません、しかし歴史的には約3千年前の中国の易経の中にもそれらしき記述があり、また650年の歴史を持つ能楽等の古典芸能の中には独自の鍛錬方法があります。

歩行に関しては、さし迫った事でもないので、変形が進んで歩けなくなると言っても真剣に受け止めてはいただきません、しかしそんな中で、簡単な自主トレだけど続けると凄い効果があり歩行が楽ですとの声も多く、今後も根気よく、こだわっていきたいと思います。

*******************************************************************************************************

以上です。

大腰筋は腰椎部から股関節前面を通り、大腿骨の小転子部というところにつく、人体の中では大きい部類の筋肉です。腸腰筋ともいわれます。姿勢保持、歩行のためには欠かせない筋肉であるものの、体の深部にあることから診察や画像ではとらえにくく、整形外科の分野でもあまりクローズアップされることのない筋肉です。しかしながら調べてみますと、愛知医大の整形外科名誉教授であられた故 丹羽滋郎先生、そして愛知県で開業されている太田邦昭先生はこの筋肉に着目され、腸腰筋拘縮の診察方法やブロック注射の方法、そしてその有用性について文献を残されておられます。私自身もスタッフの投稿を見るまであまり着目していなかったところであり、今回は勉強になったなあと感じています。

2018.01.18

立って運動をすることが歩き続けるためには大事です

高齢者の歩行能力を維持するためには、座って行うよりも立って行う運動のほうが効果的であるという報告が海外ででています。

高齢者住宅やデイサービス施設等に通う平均年齢80歳の高齢者300人を対象に、立って行う運動と、座って行う運動プログラムのどちらかをしてもらい、3か月後に歩行能力がどれぐらい変わったかを計測しました。

その結果、立って運動を行った方々は歩行速度が上がったのに対し、座って運動を行った方々は歩行速度がわずかに遅くなり、歩ける距離も、立って運動を行った方は座って運動を行った方の5倍も距離が伸びる結果となったそうです。

現状の介護保険で行われるデイケアやデイサービスの運動や体操は、転倒予防のためにほとんどが座って行うプログラムになっているようです。それが悪いわけではないのですが、いつまでも自分の足で歩いて人生を過ごすためには不十分なのかもしれません。当院では診察の上、一定の基準をみたせばリハビリ専門医師の指導のもと、そのあたりも踏まえたリハビリや指導を行うこともできます。患者さんはもちろんのこと、ケアマネージャーの方もご相談いただければ対応いたします。

 

2018.01.18

変形性膝関節症では体力に自信を持つことが大切

変形性膝関節症の患者さんが症状と上手に向き合ってやっていけるかどうかは、心の持ち方に左右されるという研究結果が最近発表されました。痛みがあっても、自分の体力に自信をもっていると、そうでない場合に比べて活動的になるのだそうです。

変形による膝の痛みを抑えるには体を動かすことが大事だということは今まででも示されていますが、痛みのせいで十分な運動を行えていない患者さんは少なくありません。アメリカの学者さんが、患者さんの「自己効力感(何かに対し、「私はこれをできる、成し遂げられる力がある」という期待や自信)」が、毎日の身体活動に及ぼす影響について調査しました。

変形性膝関節症の患者さん135人を対象に、22日間にわたり毎日の歩数と身体活動量を測定し、活動的であることに対する自己効力感と痛みの強さ、全体的な気分も毎朝記録しました。

その結果、朝の時点で自己効力感が高いと、その日一日の歩数や身体活動量が多くなりました。これは痛みの強さや全体的な気分、家族のサポートなどの状況の変化にかかわらず多くなったそうです。また患者さん個人のなかでの自信の変化が、身体活動量に強く影響することも示されました。

つまり、「できる」と思うことが最も大切であり、患者さんの身体活動を向上させるには体力に対する自信を高める。「あ、私ってこんなにできるんだ!」、と思える状況を作り出すことが重要なのだということです。

当院ではリハビリスタッフによる筋力、体力の向上、バランス能力の向上を図っています。ひとりではできないことも、みんなでやれば「できる」という気持ちが持てる可能性があがります。気軽にご相談いただければと思います。

2018.01.18

生活習慣病と骨折リスク

当たり前ですが、骨折はある日突然起こります。その原因は基本的に外傷によって起こるわけであり、完全に予防することはできないのですが、起きやすさには個人差があります。いわゆる骨粗しょう症の人は骨折を起こしやすいのは当然ですが、それ以外にも色々なことが骨折を起こしやすくする原因になっていることがわかってきています。

日本骨粗しょう症学会の報告によれば、糖尿病や動脈硬化のある人、いわゆるメタボの人はたとえ骨密度がよくても、骨折を起こすリスクが高いとのことです。実は骨密度は骨の量しかみていません。骨の強さは骨の量(カルシウム)と骨の質(コラーゲン)によって決まります。鉄筋コンクリートに例えれば骨の量、すなわちカルシウムの量はセメントの量となり、骨の質、すなわちコラーゲンは中の鉄筋ということになります。メタボの人はカルシウムの量が足りていても、このコラーゲンが劣化してしまい、折れやすくなるということが最近わかってきました。この場合、いくら外からカルシウムやコラーゲンを補給しても効果はなく、糖尿病や動脈硬化の原因となる生活習慣を改めて、体全体のコンディションをよくしないと改善できません。骨はカルシウムをとっていれば大丈夫というわけにはいかないのです。

普段生活している中で骨折なんて考えもしないことだと思いますが、起こしてしまえば痛いし、動けないし、入院手術となるかもしれないし、リハビリもつらくなるし、最悪寝たきりになる可能性もある、怖いことのひとつなのです。ましてや糖尿病や動脈硬化があれば骨の治りも悪くなりますし、手術に伴うリスクも高くなります。また骨折は、寝たきりになる原因の第3位と多く、骨折を起こした人はそうでない人に比べて死亡率が2倍から3倍にも上がるというデータも報告されています。

医学の進歩はとどまることはなく、最近ではいい骨を作るための体の中のサイクルをよくする注射薬が登場して来ました。これを使えばカルシウムのみならずコラーゲンの状態もよくすることができ、強い鉄筋コンクリートを体の中に作ることができる可能性があります。詳しく聞きたい方はお気軽に診察時に申し出てもらえればと思います。

2018.01.18

菌との共生 なんでも除菌では・・・

昼食を食べながらテレビを見ていますと、まな板に菌が繁殖して口に入ったら大変だから除菌のできる洗剤を、というCMをよく見ます。

体に害を及ぼす菌を避けるのは大事ですが、常に無菌の状態にしないと危険ですよ、みたいなCMのやり方には違和感を覚えます。先日興味深い医学記事を読んだので紹介します。

我々の周りには無数の細菌が存在しています。健康な状態であっても我々の皮膚や口、腸の中に細菌は存在し、住みついています。存在しても体に悪影響を及ぼさない細菌、これを常在菌といいます。呼吸をしたり飲食をすれば当然多数の細菌が入ってきます。免疫がそれらの菌から我々を防御するのですが、我々に住みついている常在菌もその役割を担っているとされています。

実験で、無菌状態のマウスに病原性のある細菌が感染すると死亡するが、マウスに常在菌がいると死なずに済むという報告がなされています。人間でも、産まれたばかりの赤ちゃんは無菌状態ですが、3時間後には口の中に特定の菌が住みつき始め、この菌が他の細菌をやっつけたり体に住みつかないように防御してくれているそうです。重篤な疾患のために出生時から無菌室に入れられる赤ちゃんは、むしろMRSAなどの危険な細菌に感染しやすいという報告もあります。

つまり細菌には体にとって必要な菌と害を及ぼす菌があって、人間の体はそれを自動的に取捨選択できる能力を持っているということなのです。ですからなんでもかんでも除菌ということをやっていると、体にとって必要な菌まで駆逐してしまい、かえって体に害を及ぼしているということにもなりかねないのです。私が子供だった頃に比べアレルギーを持つ子供の割合が増えているのも、きれい過ぎる環境が体の抵抗力や防御力を奪っているせいだという医師もいます。

しかしながら年をとってくると話は変わってくるようです。歯周病や入れ歯、喫煙などの影響で口の中の細菌の種類が変わってしまい、体に害を及ぼす菌が増えやすくなると言われています。歯を健康に保つこと、タバコをすわないことが大事ということになります。

人間も地球の生き物の一員であり、何百万年と続いてきた菌との共生を否定すればバランスが崩れるということなのでしょう。

だからといって細菌に対しての対策が不要なわけではなく、必要十分な措置はTPOに応じてすべきものであり、当院でも院内感染対策は十分に行っていますのでご安心下さい。

2018.01.18

それでもたばこをすいますか?

 たばこが体に悪いということは今や誰でもご存知のことと思います。2020年の東京オリンピックにむけて、公共の場では原則禁煙とする動きがありますが、色々な利害が絡んでどうなるかは未知数です。近年、禁煙のための治療も保険が効くようになり、喫煙される方は減りつつありますが、それでも日本では男性の3割、女性の1割の方が喫煙されています。喫煙される方にとっては耳の痛い話でしょうが、たばこは、百害あって一利なし、です。今回は、たばこがいかに恐ろしいものであるかを書いてみたいと思います。

たばこを吸う方は、医学的には病人とみなされます。病名は、「ニコチン依存症」です。覚せい剤などの薬物中毒者と同じ扱いです。

*国際がん研究機関の分類では、喫煙による発がん性のリスクは、アスベスト・放射線・ダイオキシンと同じであるとされています。原発が怖いといっていても、喫煙していれば意味がないということになります。

*それでも吸いたいものは吸いたいし、自分が悪くなるだけやからいいや、とか、もう年やから、少々寿命が縮んでも変わらんわ、とか思っている方に。

たばこは自分だけでなく、周りの人にも煙をすわせることで多大な害を及ぼします。

*日本では夫の喫煙により毎年数千人の女性が肺がんで死亡します。

*赤ちゃんや子供のいるご家庭の方。乳児が突然死亡する、乳幼児突然死症候群は、同居者が喫煙していると発生率が5倍になります。喘息になる子供が2倍になります。虫歯になる確率も2倍になります。IQもさがり、子供の成績は落ちます。

だから、換気扇の前で吸っている、とか、ベランダで吸っているから大丈夫、とか言われる方へ。

喫煙者が、外でたばこを吸いおわってから室内へ入ったとしても、吐く息の中に含まれるニコチンで、子供のニコチン濃度が2倍になります。換気扇の下で喫煙しても子供のニコチン濃度は3倍になるというデータがでています。

更には、喫煙者の衣服からはたばこの臭いが漂いますが、これは付着したたばこ成分が徐々に蒸発しているためで、その中にも発ガン物質が含まれていることが明らかになっています。たばこのにおいはお父さんのにおい、とか言っている場合ではないのです。発ガン物質をにおっているわけですから。

たばこの煙も吸い取る優秀な空気清浄機。これを置いていれば安心。と思っている方。

今売っている空気清浄機にはたばこの有害物質を除去する効果はほとんどありません。煙の成分は気体と粒子にわけられ、95%は気体成分です。空気清浄機は粒子しか捕まえることはできないので、有害物質の95%は空気清浄機を素通りし、有毒ガスをかえってまきちらしていることになるそうです。これは厚生労働省からの報告です。

*つまり、あなたの大切な家族をたばこの害から守るためには禁煙するしか道はないのです。

喫煙されている方へ。あなたが、あなたのすぐ横でアスベストや放射線をまきちらされたら、どんな気持ちになりますか?たばこを吸うということはそれと同じであるということを認識して頂ければと思います。

*最後に整形外科医としてひとこと。腰や膝のいたみ、肩こり。なかなか治らず困っている方。禁煙すれば、あるいは家族さんが禁煙すれば、その痛みはとれるかもしれません。ちゃんとしたデータがでています。

 

みなさん。それでもたばこを吸いますか?

2018.01.18

肩の痛み 五十肩とは

何もしないのに肩が痛い、となれば昔からよく言われるのが「五十肩」です。五十肩という言葉のルーツをたどると、遠く江戸時代までさかのぼります。50歳くらいになると何故かしら痛くなって、我慢していれば自然と治るもの、とされています。現在でもある意味これは間違いではありませんが、江戸時代と違うのは医学が発達して、一口に五十肩といってもいくつかの原因があり、それを踏まえて治療すれば早く治せるということです。では原因を挙げながら解説したいと思います。

滑液包の炎症

腕を挙げる筋肉(棘上筋)やすじ(腱板)は、骨の間をくぐりぬける構造になっているため、どうしてもこすれやすくなっています。これを和らげるために、すじと骨の間に滑液包というクッションが人間の体には備わっています。そこに炎症が起きると五十肩の症状がでます。この場合は薬やリハビリのほか、滑液包の中に炎症を抑える注射を行うのが有効です。

図の説明(肩を前からみています) 

棘上筋と腱板は、腕の骨を持ち上げる役割を持っています。これらが通る骨の間は狭く、周りの骨や筋肉とこすれないように間にクッションとなる滑液包があります。肩の関節本体を包んでいるのが関節包です。

腱板・棘上筋の炎症、断裂

まわりとこすれやすい構造になっている腱板や棘上筋は、だんだんささくれて炎症を起こしたり、部分断裂を起こしたりします。若くても腕を使うスポーツや外傷で起きることがあります。この場合も薬やリハビリ、注射で治ることがほとんどです。しかし完全に断裂して腕が上がらなくなれば手術の適応となります。

石灰沈着性腱炎

腱板や、その外側の三角筋のなかにチョークの粉のような石灰分が沈着して起きる炎症です。なぜ沈着するのかいまだにわかっていません。突然強い痛みとともに発症して、ほとんど腕が上げられなくなります。この場合は石灰が沈着しているところに注射をうつとすぐに治ることが多いです。

関節包の拘縮

原因が何であれ、痛いからといってずっと動かさないでいると、関節を包んでいる関節包という袋が縮んできて、硬くなってしまいます。この状態を拘縮といいます。こうなるとどうしても治療に時間がかかってしまいます。硬くなった関節包は、少しずつほぐしていかないと勝手に元には戻りません。痛みを薬や注射でコントロールしながら、関節を動かす訓練をすることになります。それでもだめなら手術を行う場合もあります。

関節の変形

膝ほどではありませんが、仕事などで肩を酷使する状況が続くと関節が変形してくることがあります。この場合も薬や注射、リハビリで対処することになりますが、まれに人工関節を入れる場合もあります。

 

2018.01.18

続く「痛み」のはなし

当たり前の話ですが、持続する体の痛みで病院へ通っている方は多いと思います。私としても、できるだけ皆さんの痛みを取ってあげたいという気持ちであり、その時々で最良と思われる治療を提案しているつもりです。今回は慢性疼痛に対する最近の考え方についてお話しします。

私が医師になった2,30年前は、痛いならばロキソニン等の痛み止めを、それが効かないならばそれはもう「うつ」状態だから向精神薬を、という感じでした。近年「痛み」に対する研究が進み、痛みには、侵害受容性疼痛・神経障害性疼痛・心因性疼痛の3種類があるといわれるようになりました。各々はきれいに分けることは難しく、重なっている場合もあるので難しいのです。

腰が痛い、膝が痛い、肩が痛い、と訴えは色々ですが、「痛い」と認識しているのは全て、脳です。体の各所から脳に痛いという信号が伝わって「痛い」と認識するわけです。様々な原因で痛みが持続する状態が続くと、脳の中で痛みを感じる部位が過敏になってしまい、直接的な原因、つまり手足からの痛いという信号が収まっても勝手に脳が「痛い」という認識を出し続けるようになる場合があります。つまり痛い場所はもう治っているのに脳が勝手に痛いと思い込んでいるだけという状態です。近年これを「慢性疼痛」の状態というようになりました。こういう状態に対する薬が最近数種類登場し、我々にとっても治療の選択肢は増えつつあります。

慢性疼痛に対する薬には主に3種類あります。

1.元々人間が持っている能力を利用するもの

痛みは当然人間にとって不快なものですから、脳からは余り痛い痛いと言うな、という感じで痛みが伝わってくるのを抑制する回路が存在します。これを「下降性抑制系」といいます。

戦場で腕を吹き飛ばされた兵士が、命からがら逃げて、自分の基地へ帰ってから腕の痛みに気が付く。これがこの回路が究極に働いた状態といわれます。そこまではいきませんが、この回路を元気にさせて、痛みを抑えるという薬です。

2.脳の中の、痛みを感知する部位の働きを抑えるもの

痛みを感知するのは脳ですから、脳そのものの働きを少し抑制します。これの強力なものが、いわゆるモルヒネ等の麻薬です。

3.向精神薬

精神的な疾患の一つの症状として、体中の痛みが出る場合があります。専門医に診察を受けて診断がつけば、その治療を受けることで痛みから解放されることは珍しくありません。

いずれの薬も脳や神経を休ませる作用を持ちますから、眠気や吐き気、便秘といった症状が副作用として出やすいです。この場合、それらを抑える薬を併用したりします。また種類によっては依存性やリバウンドを起こすものもあり、用法容量は正しく守らないと危険です。医師の指示を守って正しく適切に使えばかなりの効果が期待できます。私も実際多数の方にこのような薬を処方しています。自分がどうなのか、質問のある方は遠慮なく相談していただければ、と思います。

2018.01.18

レントゲン検査は安全なのか?

大震災により起きた福島原発の放射能漏れ事故により、放射線被曝について関心を持たれている方も多いと思います。当院は整形外科ですのでレントゲン検査を行うことが多く、来院されている方の中にはレントゲン検査に対する不安をもたれる方もおられます。

では実際検査一回あたりどれくらいの被曝をうけるかというと、腰のレントゲン1回で約15ミリシーベルトといわれています。他の部位はこれよりもっと低くなります。瞬間的に一度に放射線をあびて、ガンや白血病になる確率があがる量は1000ミリシーベルトといわれていますので、同じ部位に一度に数十回もレントゲンを浴びない限り問題はないということになります。また確率があがるといってもその上がり方は軽微であり、喫煙や受動喫煙によって肺がんになる確率の数十分の一といわれています。放射線を気にするくらいなら、タバコをやめたほうがよっぽどガンにかかりにくいということなのです。

また、何より診断をするためにはレントゲンは欠かせないものの一つであり、これなくしては正確な診断治療ができず、それによって生じる不利益のほうが大きいことは明らかです。

以上より、レントゲン検査による被曝はあまり気にする必要はないということになります。

2018.01.18

スタッフより 「テロメアとリハビリ」

今回は当院のリハビリスタッフからの投稿です。今後は院長のみならず、スタッフにもブログを更新してもらう予定です。よろしくお願いします。

以下、スタッフの投稿です。

****

テロメアという言葉が最近コマーシャルなどで耳にする機会が多くなりました。テロメアは染色体末端部にあって染色体を保護するという意味らしいですが、今日はテロメアに関する話題提供をさせていただきます。

「雨垂れ石をも穿つ」という言葉がありますが、自然界にある物、どんなに頑丈な物でも必ず風化して壊れていくという説があります。人間はその説に反して絶えず作り変える事によって体を維持する仕組みになっていて、その度にテロメアが短くなり120回(歳)で無くなるそうです。但し心臓と脳は例外ですが、味を感じる味蕾は約10日、骨は3~10年とも言われています。

よく年やからとか耳にする機会もありますが、私はその度にこの話をします。

当院は運動器リハビリテーションの専門医がいて作業療法士と理学療法士が揃っています。毎日患者様毎にミ二カンファレンスをして常に適切な治療が提供できるように努めています。これはクリニックレベルでは他に類を見ないことだと思います。

実際、リハビリテーションを開始して痛みや動きの拡大などの僅かな変化を患者様自身が実感されることで、しだいに意欲も出て、もう年だとあきらめていたけどリハビリテーションを受けて良かったと言われる患者様も多くなりました。

患者様を英語でPatientと呼ぶそうです。これは「耐える」という意味らしいですが、人間が生きていく中で病気やケガはつきものです。そんな時には、あきらめて耐えるよりも前向きにリハビリテーションを受けていただきたいと思います。

それでは、今年も皆様のご健勝をお祈り申し上げますと共に、当院をよろしくお願い申し上げます。

****

以上になります。テロメアという遺伝子の続く限り(つまりは120年は)、人間は風化せず生き続けられる、また変えていくことができる。年だからとあきらめず、リハビリをすることにより自分は変えられる。そういう意見が込められた投稿かと思います。このようにスタッフひとりひとりが色々な考えをもって診療に従事しており、こうしてブログを書いてもらうことが、院長や他のスタッフ、そして患者さんに、それぞれの考えや意見がわかる、いい機会になることを期待しています。